酵素玄米(寝かせ玄米、発酵玄米)の作り方|炊飯器で‟寝かせて”おいしく!

楽しむ・続けるヒント

玄米を炊飯器で保温して作る酵素玄米は、やわらかくて食べやすいうえ甘みやうまみもあって、驚きのおいしさ。
「玄米はパサパサしているから苦手」「玄米を食べると胃にもたれる」という人にもおすすめです。
この記事では、家にある普通の炊飯器や保温ジャーを使って、簡単かつ気軽にできる酵素玄米の作り方をご紹介します。

スポンサーリンク

酵素玄米とは

※この記事は一部広告を含みます

酵素玄米は、炊いた玄米を数日~1週間ほど保温して、熟成させた玄米ごはんです。
「寝かせ玄米」「発酵玄米」ともよばれています。
小豆や塩と一緒に炊くことが多く、保温中は1日1回かき混ぜて天地返しをします。

白米を何日も保温し続けたらパサパサになって味も落ち、とても食べられたものではありませんよね。
でも玄米だと日が経つごとに柔らかく、もちもちの食感になるんです。
熟成が進むにつれ味わいも深くなり、3~4日目あたりが最もおいしいといわれています。

酵素玄米は専用の炊飯器も売られていますが、家にある普通の炊飯器で作ることも可能です。
精米していない玄米だからこその酵素玄米ごはん、一度試してみませんか?

酵素玄米は栄養価が高い?
ちまたでは「酵素玄米は普通の玄米ごはんより栄養価が高い」「熟成させることで酵素が増える」といった情報も見かけますが、今のところはっきりしたエビデンスは出ていないようです。
栄養面よりも、普通の玄米ごはんとはまた違った食感や味わいが楽しめる、というのが酵素玄米のよさだといえるでしょう。

そもそも酵素玄米って何!?という方はこちら↓

スポンサーリンク

酵素玄米の作り方

それでは早速作り方をご紹介します。
といっても、やることは「玄米ごはんを炊く」→「保温する」の2ステップのみ
酵素玄米だからといって特別な作業が必要なわけではないので、気軽にトライしてみてくださいね。

材料

基本の材料は玄米、小豆、塩の3つです。


分量は以下の配分を覚えておくと便利ですよ。

玄米1合(180cc)につき、小豆大さじ1(10g)と塩ひとつまみ(1g)

たとえば玄米を2合炊くならこの2倍、3合炊くなら3倍します。
実際には、まとめて炊いた方が保温中に乾燥しにくく、熟成もスムーズなので、最低でも3合は炊くことをおすすめします。

参考までに、3合炊きと4合炊きの分量をのせておきますね。

3合炊く4合炊く
玄米(1合=180cc)3合(540cc)4合(720cc)
小豆大さじ3(30g)大さじ4(40g)
3つまみ(3g)4つまみ(4g)

酵素玄米の定番は小豆ですが、かわりに大豆や黒豆、雑穀などを入れてもおいしいです。

下準備|洗米から浸水まで

次に下準備として、玄米をといで浸水させるまでの手順をご紹介します。

玄米と小豆を流水で2、3回洗う
6~12時間浸水させる
炊く直前に玄米をザルにあげ、水を切る

ちなみに、長岡式酵素玄米という業界(?)ではつとに有名な炊き方がありまして、そこでは「泡立て器で一方向に3分間かき混ぜる」という方法が推奨されています。
ものは試しと私もやってみましたが・・・普通にとぐのと違いがわかりませんでした(笑)。
夏は手で、冬は泡だて器で(手が冷たいので)シャカシャカといでますが、普通においしく炊けますよ。

そもそも下準備でいちばん大切なのは十分浸水させること。
そこさえ押さえれば、あとは好みでどうとでも、と思います。
例えば、③の「炊く直前にいったん水を切る」のは、浸水させた水はアクが出ていることが多いから(特に夏場)。
でも「特に気にならない」という方は、そのまま炊いてももちろんかまいません。

炊飯

浸水が終わったら炊飯です。
いったん水を切った玄米と小豆に塩を加え、分量の水を注いで炊飯スタート。
玄米モードのある炊飯器なら玄米モードで、ない場合は白米モードで炊きます。

調理道具別・水加減のめやす

酵素玄米は炊飯器で炊けばそのまま保温できて便利ですが、もちろん普通の鍋や圧力鍋で炊いて炊飯器に移すのでもOK。
調理道具別の水加減のめやすを表にまとめましたので、参考にしてください。
ちなみに「玄米モードあり」の炊飯器の場合は、規定の目盛りまで水を入れてくださいね。

水加減のめやす水の量
炊飯器(玄米モードなし)玄米の1.5倍玄米1合(180cc)につき270cc
普通の鍋1.4倍250cc
土鍋1.4倍250cc
圧力鍋1.1倍200cc

さらに、ここに小豆を加えたぶんのお水を足します
分量のめやすは以下のとおり。

小豆大さじ1(10g)につき、水20ccを加える

わかりやすいように、小豆のぶんも含めた3合炊きと4号炊きの水の量をのせておきますね。

炊飯器(玄米モードなし)普通の鍋土鍋圧力鍋
3合炊く870cc
(810+60cc)
810cc
(750+60cc)
810cc
(750+60cc)
660cc
(600+60cc)
4合炊く1160cc
(1080+80cc)
1080cc
(1000+80cc)
1080cc
(1000+80cc)
880cc
(800+80cc)

調理道具別の玄米の炊き方のコツは以下↓の記事にまとめましたので、参考にしてください。

保温(熟成)

玄米ごはんが炊けたら、いよいよここからが酵素玄米のキモ、炊飯器で保温スタート!です。
保温中は1日1回、底から大きくかき混ぜてくださいね。
これは均等に熟成させるためと、表面が乾燥するのを防ぐためです。

写真は炊きたてから5日目まで、玄米ごはんが徐々に変化していく様子です。

1日目(炊きたて)。この段階ではまだ普通の小豆入り玄米ごはんです
2日目。ごはんに赤みが出てきました
3日目。熟成が進んでお赤飯のような見た目に
4日目。さらに熟成が進んでいます
5日目。1日目とは見た目も味わいも別ものに

私は炊きたてからすぐ食べていますが、可能なら3日目頃から食べ始めれば、それだけ長く楽しめます。
量が減ってきたら、乾燥を防ぐため内釜の真ん中にごはんを集めるようにします(写真5・6枚目)。

酵素玄米の保存方法

酵素玄米は日がたつごとに熟成が進み、味わいが増すといわれています。
とはいえ、ごはんの量が減ってくると乾燥しやすく、そうなると管理にも気を使います。

そこでお勧めしたいのが、好みの加減まで熟成したら小分けにして、冷凍保存すること。
食べ切る前に次の酵素玄米を炊けるので、そういう意味でもお勧めです。

まとめ

酵素玄米というと何だか作るのが大変そうなイメージがありますが、実際は普通に炊いた玄米ごはんをひたすら保温するだけ。
1日1回かき混ぜるのさえ忘れなければ、ちゃんとおいしい酵素玄米が作れます。

私も初めて聞いた時は「腐るどころかおいしくなるってホントかな!?」と思いましたが、実際やってみたら、これが不思議なことに腐らない。
いや、むしろおいしい!
味は普通の玄米ごはんとお赤飯の中間というか、独特の滋味深さがあります。
さらに、適度に水分が抜けたごはんは柔らかく、とても食べやすいです。

よかったら試してみてくださいね!

「結わえる」の寝かせ玄米についてはこちら↓

まずは「どんな味なのか試してみたい」という方はレトルトパックがおすすめ↓