よくわかるロウカット玄米|普通の玄米との違い、おいしい炊き方、お得な買い方を徹底解説!

玄米とは

ロウカット玄米って聞いたことありますか?
「白米と同じように炊ける」「柔らかくて食べやすい」と評判の玄米です。
一体どんな玄米なのか、普通の玄米とどう違うのか、調べて買って炊いて食べて、がっつり検証しました。
特徴とデメリット、おいしい炊き方、実際炊いてみた結果、さらにはお得に買う方法まで、この記事を読めばロウカット玄米のことががまるっとわかります!

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ロウカット玄米ってどんな玄米?

※この記事は広告を含みます

ロウカット玄米は、玄米の表面にあるロウ層をカットした(削った)玄米です。
ロウ層のロウは蝋と書き、蝋燭(ろうそく)の蝋と同じ。
字からわかるように、硬くて水をはじく性質があります。

玄米が水を吸いにくいのは、このロウ層があるため。
浸水や炊飯に時間がかかったり、人によっては食感が悪い・消化が悪いといったことにつながります。

写真は左がロウカット玄米、右が普通の玄米です。
パッと見、同じように見えますが、拡大すると・・・・・・

ロウカット玄米は表面がザラザラしているのに対し、普通の玄米はツルツルしているのがわかりますでしょうか。

ロウカット玄米と普通の玄米の違いは、ロウ層を削ってあるか削ってないか
削るのはロウ層だけで、その下のぬか層や胚芽は残っています。
精米はしていないので、あくまで玄米の一種です。

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ロウカット玄米の正式名称は「金芽ロウカット玄米」

ちょっと細かい話になりますが、ロウカット玄米は正式には金芽ロウカット玄米といい、東洋ライスというメーカーの商品です。

実はこの記事を書くまで、ロウカット玄米は一般的な名称で、いろんな会社がいろんな商品を出しているものとばかり思っていました。
しかしいろいろ調べ、東洋ライスお客様相談室にも問い合わせた結果、次のことがわかりました。

・ロウカットは東洋ライスの登録商標
・商品名にロウカットとうたえるのは東洋ライスの製品だけ
・ロウカット玄米はあくまで略称
・正式名称は金芽ロウカット玄米

引用:東洋ライス公式サイト(https://www.toyo-rice.jp/genmai/)

実は、ロウ層を削った玄米は他メーカーにもあります(ロウカットとはうたえませんが)。
ただ削る技術に違いがあって、東洋ライスの金芽ロウカット玄米はロウ層「だけ」を「均等に」取り除いてある点が大きな特徴です。
この独自の加工技術により、玄米が割れたり曲がったりすることなく、ふっくら炊きあがるのだそう。
金芽ロウカット玄米はその独自性が認められ、2021年に特許を取得しています。

・・・・・・なのですが、フル表記すると長いので、この記事ではこれ以降「ロウカット玄米」で話を進めますね。

ロウカット玄米5つの特徴

ロウカット玄米には、普通の玄米にはない特徴が5つあります。

特徴1:炊きやすい

ロウ層をカットしたことで吸水性がよくなり、白米と同じように簡単・手軽に炊くことができます。
普通の玄米だと浸水に6~12時間かかるところ、ロウカット玄米なら1時間程度でOK。
炊飯器なら白米モードで炊けます。
もちろん鍋や土鍋で炊くこともできます。

特徴2:食べやすい

硬いロウ層がないので、炊きあがりはふっくら柔らか、お腹にもやさしい。
玄米を食べ慣れていない人、独特な食感が苦手な人にも食べやすくなっています。

特徴3:栄養価は玄米とほぼ同じ

普通の玄米との違いは、ロウ層のあるなし。
その下のぬか層や胚芽は残っているので、栄養面は普通の玄米とほとんど変わりません。
もちろん白米に比べれば、栄養価はずっと高いです。

特徴4:とがずに炊ける

ロウカット玄米はとがなくても炊けます。
ただしこれはロウカットだからではなく、無洗米加工をしてあるから
ロウ層を取り除いた後、BG無洗米機という機械で玄米の表面に付着しているロウ成分やゴミなどを取り除き、洗わずに炊けるよう仕上げているそうです。

特徴5:白米と混ぜて炊ける

「玄米だけだと食べにくい」「家族が嫌がる」などの理由で、玄米に白米を混ぜて炊く方もいることでしょう。
普通の玄米だと別々に浸水させたり手間がかかりますが、ロウカット玄米なら混ぜて炊くだけ。
これなら毎日の食事に気軽に取り入れられますね。

ロウカット玄米のデメリット

いいことずくめのロウカット玄米ですが、1つデメリットを挙げるとすれば、加工の手間がかかっているぶん価格が割高ということでしょうか。

たとえば東洋ライス公式オンラインショップの場合、2kg入りが税込み1750円。
これは送料込みのお値段なのですが、普通の玄米なら2kg入りが1000円くらいから買えるので、「高いなあ」と感じるかもしれません。

ただ、後で詳しくご紹介しますが、スーパーなど実店舗では1100円台から買えるところも多く、そうなると価格差はほとんどありません。
ネット通販の場合もまとめ買いをすることで、価格を抑えられます。

ロウカット玄米のおいしい炊き方|洗ってはいけない!?

ロウカット玄米は白米と同じように炊けます。
メーカー推奨のおいしい炊き方は次の通り。

・無洗米なので洗わなくてよい
・水の量は玄米の1.5~2倍。最初は2倍で炊いて、2回目以降は好みで調整
・浸水時間のめやすは1時間
・白米モードで炊く(玄米モードでも可)

ところで、無洗米っていきなり水につけてますか?
私は何となくさっと洗ってから浸水させてました。
でも東洋ライスの社長さんのインタビュー記事によると、ロウカット玄米はむしろ洗わない方がいいのだそう。

注意してほしいことがあります。洗わずに炊いてほしいんです。(中略)水に漬けると少し白く濁りますが、そのままの方がおいしく、栄養豊富に炊けるんですよ。

引用:こめペディア(https://komepedia.jp/rou_cut2/)

お客様相談室にも確認したところ、「気になるなら洗ってもかまわないが、洗わずに炊くのがおすすめ。社内で炊く時も洗っていない」とのことでした。

【検証】実際にロウカット玄米を炊いてみた

ロウカット玄米、調べれば調べるほどよさそうです。
そこで近所のスーパーで2kg入りを購入、炊飯器と鍋で実際に炊いてみました。

設定条件は以下の通りです。

炊飯器

・2合のロウカット玄米を1時間浸水
・白米モードで炊飯
・水加減:1回目が玄米の2倍、2回目1.5倍、3回目1.3倍、4回目1.4倍

・2合のロウカット玄米を1時間浸水
・水加減:1回目が玄米の1.5倍、2回目1.7倍、3回目2倍

炊く前に疑問だったあれこれについて、検証した結果をご紹介します。

1時間水につけるだけで柔らかく炊けるってホントかな?

ホントでした。
水加減の多い・少ないにかかわらず、びっくりするぐらい柔らかく炊けました。
その柔らかさ、もはや白米!
ロウ層をカットしただけで、こんなに違うものかと驚きました。

ちょうどいい水加減はどれぐらい?

炊飯器の場合

指示に従ってまずは2倍で炊いてみましたが、おかゆまではいかないものの、か~な~り水分多めの炊きあがりになりました。
2回目は1.5倍に減らして、こちらは若干水分多めかな、という炊きあがり。

そこで3回目は1.3倍で炊いたところ、柔らかさは十分だったものの、しっとりさが今ひとつ。
4度目の正直(?)で1.4倍にして、ようやく好みの炊きあがりになりました。
わが家の炊飯器の場合、1.4~1.5倍が適量のようです。

鍋の場合

こちらは1.5倍から始めて、1.7倍→2倍と水の量を増やしていきました。
結果、1.5倍はしっとりさが今ひとつで、1.7倍がジャストな感じ、2倍は私にはちょっと柔らかいかな?という気がしましたが、人によってはこちらの方が好みかもしれません。

結論:まずは1.7倍で炊いてみる

ちょうどいい水加減は、好みの炊きあがりによっても、また調理道具によっても変わってきます。
炊飯器の場合、2倍はかなり多い気がしますが、鍋の場合は2倍も「あり」と感じました。

というわけで結論。
最初は1.5倍と2倍の中間、1.7倍あたり(玄米1合につき約300cc)で炊いてみて、そこから増減するのがいいかと思います。
また、どちらかというと柔らかめに炊いた方が、この玄米のよさが活きる気がしました。

炊きあがりはどんな味?食感は?

玄米のぬかっぽさというか香ばしさというか、特有の匂いや風味がやわらいで、まさに「白米感覚」で食べられました。
食感はふっくら・しっとり・柔らか
これまた白米に近いというか、ほとんど白米です。
そのかわり、玄米独特のぷちぷち感は少なめで、ぷちぷち好きの私にはちょっと物足りなかったです。

全体的にはクセのない、食べやすい玄米だと思いました。

どれぐらい時短になる?

まず浸水時間ですが、普通は6~12時間かかるところ1時間で済みます。
次に炊飯時間はというと、わが家の炊飯器の場合、白米モードにして30分で炊けました。
玄米モードだと40分はかかるので、約10分の時短ですね。
また鍋の場合は、30~40分で炊けました。
そのほか洗米時間がゼロというのも、なにげに時短だったりします。

浸水開始から炊きあがりまで、トータル1時間30~40分。
これは玄米であることを考えると、かなりの時短です。
白米と同じ時間配分や段取りで炊けるので、初めての方でも気軽に始めやすいと思います。

どんな人におすすめ?

白米感覚で炊ける・食べられるロウカット玄米は、次のような人におすすめです。

・玄米を食べ慣れていない
・ダイエットや健康目的で玄米を食べているけれど、味や食感がどうも苦手
・玄米に興味はあるけれど、時間や手間はかけたくない・かけられない
・普通の玄米だとお腹がもたれがち

このほか「炊飯器で手軽に玄米を炊きたい(けれど玄米モードがついてない)」という人にも向いています。

個人的には、食欲の落ちる夏に重宝しそうな玄米だなと思いました。
私の玄米カレンダーは、冬は圧力鍋でもちもち玄米、春になったら鍋や炊飯器でさっぱり玄米、暑くなるにつれ八分づきや五分づき米に切り替えて、真夏は白米にすることも、といった具合です。

普通の玄米だと夏場は重たく感じられがちですが、ロウカット玄米なら白米感覚で食べられて、しかも玄米の栄養価はそのまま。
これからは夏は分づき米や白米のかわりに、ロウカット玄米にしようかなと考えています。

ロウカット玄米はどこで買える?値段は?

ロウカット玄米は、実店舗とネット通販のどちらでも買うことができます。
容量は2kg、4kg、8kgの3種類。
4kg入りは2kg×2袋、8kg入りは2kg×4袋となっています。

ロウカット玄米が買えるお店

実店舗で取り扱いがあるのは、関東圏の大手スーパーではイオン、東急ストア、西友、まいばすけっとなど(2023年10月現在。以下同じ)。
意外と(?)扱り扱い店舗は多いので、お近くのお店のお米売り場をチェックしてみてください。

一方、ネット通販は東洋ライスの公式オンラインショップのほか、楽天市場・Amazon・Yahooなどで取り扱いがあります。

ロウカット玄米をお得に買う方法

気になるお値段ですが、上記スーパーの実店舗では2kg入りが1100~1200円台となっています。
普通の玄米とそれほど変わらないお値段ですね。

ではネット通販はどうでしょうか。
2kg入りの場合、東洋ライス公式オンラインショップで1750円。価格には送料も含まれています。
楽天市場は送料が発生する・しないにかかわらず、東洋ライス金芽米オンラインショップが同じく1750円で最安値でした。
またAmazonは1164円(2000円以上の注文で送料無料、Amazonが販売)が、Yahooは1412円で送料無料というショップが最安値でした。
いずれにしても、2kg単品だとやや割高になってしまいますね。

4kg入りや8kg入りの場合は、公式オンラインショップが送料込みでそれぞれ2750円と4860円。
また楽天市場もAmazonもYahooも、東洋ライス金芽米オンラインショップが同価格で最安値でした。
容量が増えると1kgあたりの単価も下がり、実店舗で2kg入りを安く買う場合とほとんど価格差はありません。

以上をまとめると、
実店舗で2kg入りを安く買える場合を除くと、東洋ライスのオンラインショップ(公式、楽天、Amazon、Yahoo)で4kgまたは8kg入りをまとめ買いするのがお得
といえそうです。

なお公式オンラインショップには、初回限定で1kg入り800円や1.5kg入り1200円という商品もあります(いずれも送料込み)。
まずは少量をお試しで食べてみたい」という人にはこちらがおすすめです。

公式オンラインショップはこちら→ 

まとめ

今まで玄米の加工米は買ったことがなく、ロウカット玄米の便利さ・手軽さ・食べやすさには感心してしまいました。
こういった商品をうまく活用すると、玄米生活のハードルもかなり下がると思います。
興味のある方はぜひ一度お試しくださいね。

長~い記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!